茜空


夕焼けの桜吹雪の中で          
のんきな君と
とりとめのない話がしたい


たとえば


今度の仕事の話や
深夜の駐車場に集まる
のら猫たちの 会合時間について 
とか。


時々 笑ったりして


茜雲の間から
春をさらうような風が吹いてきて
ざわざわと、木々が揺れる
桜の花びらが冗談のように飛んできて
二人の足元に花びらのカルマン渦をつくる


ゆるい茜の日差しが微笑む場所で
スピンする花びら達
可笑しいくらい のんきな夕方だ


そんな日暮れに 
君にあいたい