指笛


路地のコーナーの送電線の下で、
私は指笛を吹いている。


     あなたが自分を見失いそうだから、
     私はここにいると合図する。


       たよりない指笛が、
         あなたに届くのだろうか。


あなたはあなたであることを 知らせるために、
相変わらず 私が私でいることを伝えるために。


            ふりむいて
              私はここにいる。


      カオスの海から
      記憶のパズル引き出して
      可笑しくもない 笑い話や
      ためにもならない思い出を
      どうか  組み立てて


    それは 未完のパズルでしかないけれど
      
           マザーピースは
           あきらめないで光ってる